私も含め、薄毛に悩む人は少なくありません。朝、鏡を見るたびに「今日も隠せるかな…」と頭を抱えることも。そんな時、ヘアスタイリングの最後の砦となるのがワックスです。正しい活用術を知ることが重要です。私が試行錯誤の末にたどり着いたワックス選びのポイントは、「軽さ」と「マットな質感」です。重たいワックスや油分の多いワックスは、髪を束にしてしまい、地肌がスケスケに見えてしまいます。また、ツヤが出すぎるタイプも、髪の量が少なく見えがちです。そこで私が愛用しているのは、空気を含んだような軽い仕上がりになるドライタイプのワックスや、セット力はありながらもベタつきの少ないファイバーワックスです。これらは、髪一本一本を太く見せつつ、自然なボリューム感を演出してくれます。ワックスの使い方も、薄毛をカバーする上で非常に重要です。まず、ワックスを取る量はごく少量、指先にほんの少しだけ乗せる程度で十分です。これを手のひらにしっかり伸ばし、指の間にも行き渡らせて、手のひらが白くならなくなるまで温めるのがポイントです。そして、ワックスをつける順番と場所です。絶対に薄毛が気になる頭頂部から直接つけてはいけません。まずは、髪の量が多い後頭部やサイドから、毛先を中心に全体に薄く揉み込むようにつけていきます。こうすることで、ワックスが均等に行き渡り、特定の部分に集中して重くなるのを防げます。最後に、手のひらに残ったほんのわずかなワックスを、薄毛が気になる部分の「根元」に、指の腹で軽く持ち上げるように揉み込みます。この時、地肌に直接つけないよう細心の注意を払ってください。目的は、根元を立ち上げてボリュームを出すことなので、髪の毛の表面をなでるだけでは意味がありません。スタイリングの仕上げは、指先で髪全体を整え、ふんわりとした空気感を出すことを意識します。毛束感を出しすぎると不自然になるため、あくまで自然な動きを意識します。最後に、キープ力が欲しい場合は、軽めのヘアスプレーを全体に軽く吹きかけることもありますが、これもつけすぎると重くなるので注意が必要です。薄毛でもワックスを上手に活用することで、見た目の印象は大きく変わります。重要なのは、ワックス選びと、ごく少量ずつ丁寧に、そして根元を立ち上げるように使うこと。